2009年10月23日 横須賀新港 平成21年度 海上自衛隊観艦式 予行2
参加写真(1)
唐突に、平成21年度海上自衛隊観艦式の予行2に参加できる事になり、横須賀に宿を取って、大海原に出てみようという・・・。
その際の写真を公開致します。
平成21年度海上自衛隊観艦式 予行2
2009年10月23日 横須賀新港 午前6時
私の乗艦するのは、海上自衛隊呉基地で第4護衛隊群第8護衛隊所属の汎用護衛艦”DD-113 さざなみ”です。
この艦は、先の海賊対策の為に、ソマリア沖に派遣された第1次派遣隊の1隻として、海上警備行動に基づく護衛活動を行った艦です。
手前の番号”113”が、「DD-113 さざなみ」。奥に泊まっているのが「DDG-170 さわかぜ」です。
こういう停泊方法を、海上自衛隊のマニア様は”メザシ”と言います。「さわかぜ」に乗る為には、一旦、「さざなみ」の甲板を通らねばなりませんが、そういうのも結構楽しいですよ。(笑)
艦齢がかなり違いますので、マストの装備も全く異なっておりますな。「さざなみ」は、汎用護衛艦としては、新鋭になります。ま、最新鋭は「DDH-181 ひゅうが」とかありますからな。
早々に「さざなみ」に乗艦すると、まずは艦橋部へと上がります。
なにしろ、高い位置から見下ろすと、艦の内容がよく判るので。
で、隣の「さわかぜ」の艦橋を覗いてみると・・・。
をを!神々しい。旭日が逆光となって、輝いておりますな。
「さわかぜ」のウイング部分は、「さざなみ」のウイング部よりも、若干低い位置にあるようで、ちょっとだけ見下ろす形になります。
また、艦橋構造物の形が違うので、なかなか面白い。「さわかぜ」の方が全体的に角張った印象ですな。
自衛艦旗掲揚の後、午前8時に「さわかぜ」から出港。
この写真は、「さわかぜ」のウイングで航海長らしき方に向かって、現在の舵と出力状態を示すための手動計器板。艦橋内の声に合わせて、手で針を動かしてました。
隣には、サウンドパワーを被った科員の方が、下の様子を聞き取りながら、航海長に向かって状況を逐一報告。このあたりは、さすがプロですな。
離れていく「さわかぜ」。
曳き船が後方に引っ張ってます。「あしがら丸」なので、「あしがら」仲間のイージスを引っ張ってたら、さらに面白かったかも?!
さて、「さわかぜ」が港の外に出ようという状態で、「さざなみ」も出港。
「さわかぜ」の後について出港となりました。
観艦式は、東京湾内ではなく、浦賀水道を抜けて相模湾にて行われるため、約2時間の間は移動時間として、特に行事としては何もありません。でも、艦艇に乗ったからには、色々と見学する機会を逃してはいけませんね。(笑)
今回の観艦式で「さざなみ」は、”HS発艦”指定艦になっており、後部のヘリデッキからSH-60Kシーホークを発艦させることになっていました。
その為、SH-60Kがタイダウンされており、注目の的。護衛艦が航走中にヘリを飛ばすというのは、非常に高度な技術が必要になりますが、海自さんにとっては、結構お得意の分野です。
この機体は、第22航空隊第221飛行隊の所属機で、元々は大村基地所属です。
第1次ソマリア沖海賊対策として、特別措置法成立前に、海上警備行動として出動した部隊でもあります。もちろん、「DD-113 さざなみ」に載ってた訳ですね。
そんな我々の上を、海面警戒の為にヘリが飛行。と、良く見ると、なんとSH-60Kの1号機(現在はUSH-60K)が飛んでいるではありませんか。珍しいにも程があるぜ、海上自衛隊。(笑)
SH-60Kの元祖である機体で御座います。赤いラインが眩しいぜ。
そうこうしている間に、ついにデたぁ!!。これぞ最新鋭の海上自衛隊護衛艦「DDH-181 ひゅうが」。
「さざなみ」と共に”HS発艦”を行う寮艦で御座います。全通甲板のデッキがかなり高いので、前に出てくると、他の艦艇が見えんな、こりゃ。
デカイ、とにかくデカイのだ・・・。さすがは1万トン越え・・・。
2009年10月23日 浦賀水道通過 午前9時頃
さて、観艦式の行われる相模湾まで移動する間に、私の乗る「さざなみ」を含む”受閲艦”の艦艇は隊列を整える必要があります。
それは、”観閲艦(総理大臣が乗る艦艇)”に向けて、一列の単縦陣をなして、すれ違う必要があるからです。
その為、各艦は間隔を均等に調整しながら、受閲艦隊として編成していきます。
私の乗る「さざなみ」は、「ひゅうが」に後続します。
大きいので、前に居るはずの受閲艦艇は全然見えない。
本来ならば、前には「DDG-178 あしがら」、「DDG-171 はたかぜ」、「DDG-170 さわかぜ」がいるはず。
と、しばらく航行していたら、ようやく「ひゅうが」の左舷側に3隻が見えるようになりました。
先頭艦が「あしがら」、それに「はたかぜ」と「さわかぜ」が後続しているのが見えます。
さすがに、「あしがら」は最新鋭イージス艦だけあって、マストがステルスチックで、近代的ですな。
「はたかぜ」と「さわかぜ」は、ちょっと古めのトラス構造マスト。まあ、これはこれで軍艦らしい感じもします。
後ろを振り返ると、後続艦艇として見えているのが、我々にはお馴染みである「DE-227 ゆうばり」。
小樽でも何回か見学した、大湊地方隊の艦艇です。
他があまりに大きい艦艇なので小さく見えますが、実際に近くでみると、意外と大きいですよ。
残念ながら、先ごろ退役されてしまいましたが、この時は非常に良い動きを見せていました。
サイドに見えてきたのは、「MST-464 ぶんご」。呉基地所属の掃海母艦です。
「ぶんご」を含む掃海艦艇は、「さざなみ」よりも後方に位置する為、ここで追い抜きます。
その最中に、海面警戒の為に飛んできたP-3Cの1機が低空で寄ってきました。
サービスしてくれたんですかね?
かなり近くを飛んできました。マストの高さと比べていただければ、P-3Cがいかに低く飛んできたか判るかと思います。
こちらも掃海艦艇群の1隻、掃海艦「MSO-301 やえやま」。
いわゆる機雷掃海を行う艦艇です。小さいながらも、色々と仕事の出来るやつです。(笑)
「ぶんご」と一緒に隊列を組んでます。
こちらは掃海艇「MSC-688 あいしま」です。
「やえやま」に似ている感じに見えますが、実際には一回り小さいです。
その為、海上自衛隊での艦艇表記では、「やえやま」は”艦”、「あいしま」は”艇”と表記する訳です。
掃海艦艇の皆さんは、まさに実戦を潜り抜けておりますからね。
かつては湾岸戦争で機雷をばら撒かれたペルシャ湾での掃海も行った実績もあります。
そういう意味では、日本の掃海部隊は、世界でも高く評価されているんですよ。
(日本では知られてない事が多いけど・・・。)
と、暫く進んでいく内に、なにやら「ひゅうが」の影から、怪しげな影が・・・。うわー!!!
こ、この形は、紛れも無く・・・・・。
そうです、海上自衛隊潜水艦隊のお出まし。
ここで、潜水艦隊を追い抜くのです。今回の観艦式では3隻が参加。
まずは1隻目。潜水艦「なつしお」。「はるしお」型潜水艦です。
呉の潜水艦隊所属なので、わざわざこの為に来たんでしょうね。
通常は、別なステーションで警戒行動を取っているはずですが、まあ、謎が多いのが潜水艦ですので・・・。
2隻目。潜水艦「わかしお」。こちらも「はるしお」型潜水艦です。
この艦は横須賀定置の潜水艦隊所属なので、横須賀のヴェルニー公園辺りで偶に見られるようです。
でも、見分け付きにくいですよね。ほとんど同じ艦型なので・・・。
「はるしお」型の潜水艦は、近々に 大体が退役することが予定されていますので、2009年が最後の観艦式である可能性は高いですね。
3隻目・・・。うわー、最新潜水艦「そうりゅう」!!!
この艦は、2009年に就役したばかりの、超最新鋭潜水艦。
その性能は極秘とされており、正確な性能はわかりません。
X潜舵方式の艦尾、非貫通型潜望鏡、そして海上自衛隊ご自慢のAIP(非大気依存型)動力装置装備。
ですから、吸排気する必要の無いエンジンを積んでいるので、潜航中も排気で相手に見つかる事が無いという・・・。本当かねぇ・・・?!
こんな最新鋭艦まで出てくるとは、恐るべし・・・。
これだから、観艦式って、艦艇マニアにはたまらん行事なのだな。